中学校の陸上部に入部して数日間、苦しみつつも先輩に必死についていき、練習を続けていました。
先輩たちは優しい人ばかりでしたし、同級生たちとは同じつらさを味わう仲間同士ということもあって、通常のクラスの子よりすぐに打ち解けられたと思います。
陸上部入部後の最初の週末、陸上競技場で練習することになりました。
市内の中学生が集まる練習会でのお話です。
いざ競技場へ
金曜日の練習終了後、先生から明日土曜日は市内の陸上競技場で練習することを告げられました。
私たちの地区では、大会などの無い週末土曜日は、市内の中学校陸上部が集まり、合同練習会が行われていました。
当時は、「土曜日も練習あるのか!!」なんて驚いていました。
今でこそ当たり前に土日も練習しますが、中学校上がりたての頃は、毎週土日に学校行事である部活動があることを知りませんでした。
この頃の私は小学校時代から引き続き、地元の少年野球チームに入っていたものの、土日の部活動によって次第に野球からフェードアウトしていくことになりました。
今思うと毎週末陸上競技場で他校の陸上部員と一緒に練習できる環境は素晴らしいものだったと感じます。
普段なかなか使えない陸上競技場を使用できることだけでなく、
・多くの生徒と競い合って、競技力を向上できる
・他校の生徒と知り合い、友達になる
・いろんな先生のお話を聞ける
プラスになることばかりですね。
何よりも、土日での練習や大会で常に指導・引率してくれた先生たちを今ではとても偉大だと感じます。
土曜日の朝、学校に集合し、自転車で陸上部員まとまって陸上競技場へ向かいます。小学校時代に、市内の陸上競技大会を行った場所と同じところです。
小学校時代は遠い場所に思えた陸上競技場ですが、自転車で30分弱漕げば到着する距離にありました。

週に一度、陸上競技場を使える恵まれた環境にいたんだと、年齢が経つにつれて感じますが、
この時は、小学生時代に比べて自分の行動範囲が格段に広がったことに成長と喜びを感じて、競技場に向かっていました。
市内の中学生が大集合
陸上競技場に到着すると、学校ごとに列となって全体集合します。
新年度最初の陸上練習会の開始です。
市内の10校ほどの陸上部員が集まり、各校の生徒がトラック上で整列し体育座りをしています。私の学校ともう一つの学校の列が長めでした。
この時分かりましたが、うちの陸上部の人数は市内でも多かったのです。
そもそも学校の生徒数自体、市内でトップレベルに多く、全生徒700人程いました。
そのため陸上部の人数も多く、人数が多いと競技レベルが高い人も集まりやすいので、うちの学校の陸上部は市内ではそこそこ強い方でした。
この日の陸上練習会には市内の陸上部から150人程の生徒が集まり、先生の話を聞いた後に練習の準備をして、練習に入ります。

ここでいう練習の準備とは、陸上競技場の器具庫に入って、様々な種目の練習用具を出し、準備するものです。
長距離種目は、基本的に用具をあまり必要としないですが、種目によっては設営などの準備をしなければならない種目もあります。
この練習前に行った準備に関しては、私の陸上人生の中でも非常に良い経験となったので、後日の記事で書きたいと思います。
準備を終え、市内の陸上部顧問の各先生のところに各種目の生徒が集まります。
先生ごとに得意種目は違うので、短距離専門の先生には、短距離の生徒が集まり、私たちは長距離専門の先生のところに集合するのです。

普段の練習では顧問の先生からずっと長距離を教えてもらっていたので、てっきり今日も自分の顧問の先生から教わると思っていました。
しかし我々の中学校の長距離顧問は、この日投擲種目の専門として市内の投擲選手を教えていたのです。
うちの顧問、確かに長距離ランナーの体じゃないと思ってましたが、昔は投擲種目をやっていたらしいのです。
昔長距離をやっていた人でも今ではブクブクに太っている人もいるので、今の体型だけで何とも言えませんが。
そして、我々長距離選手は、隣の中学校の先生が教えてくれることになりました。
いつもと違う先生のもとで行う練習は緊張感があり、ましてや今日は他校の生徒もいるため、より一層練習に気合いがはいります。
そして、当日の練習が伝えられます。
先生:「今日の練習は1000mのタイムトライアルを行います!」
全員でウォーミングアップ
新年度が始まった最初の陸上練習会で、新入部員を含む各校の選手の力を測る目的でしょうか。
他校の上級生をも含めたタイムトライアルは、自分の現在の位置が分かるとともに、後日行われる市内の陸上大会に向けての目標すべきタイム、競うべき選手も分かるというものです。
私は昨年の小学校駅伝大会では、市内の同級生の中で1番でしたが、その位置は今になってもキープできているのか気になっていました。
加えて、日頃の練習で力強く引っ張ってくれる先輩たちは、市内の中でどのくらいの位置なのかも非常に気になるところでした。
この日は50人弱の生徒が長距離選手として練習に参加していました。練習会の日によっては参加できない選手もいますが、大体このくらいの人数は毎週集まっていたように思います。
ウォーミングアップに入りますが、全員まとまって走るには少々人数が多すぎます。
50人弱が2つの集団に分かれて競技場の外周を走るのですが、その1つの集団を私たち陸上部のキャプテンとエースの先輩2人が引っ張っていました。
この姿を見て、当時まだ新入部員でペーペーだった私は「先輩かっけぇ!!」と思うのです。
普段の学校の練習では当然見慣れた姿ですが、市内の生徒の先頭に立ち集団を率いる先輩の姿は、普段より何倍も大きく、カッコよく見えるのです。

漫画「キングダム」の中で、1対1で出会う王騎将軍と、大軍勢の先頭に立つ王騎将軍とは全く違う印象を受けましたが、この時もそんな感じです。
普段以上に先輩たちが、頼もしく、心強く思えました。
どうせなら先輩たちが率いる集団に入りたいと思った私は先輩側の集団にひっそり入りこみ、ウォーミングアップのジョグと体操を行いました。
そんなにダッシュして疲れない⁉
ウォーミングアップが終わり、いよいよ1000mのタイムトライアルのスタートです。
陸上部に入部してからまだ1週間程度ですが、初めて本気で走り、タイムを計測することは楽しみでもありました。
そもそもこの時、1000mをどのくらいで走るのが速いか分かりません。タイムの目標なんて当然無く、周りの選手との相対評価で自分を測ることしかできませんでしたが。
1000mは、400mトラックを2周半します。スタート地点は200mのスタート場所と同じ場所に集まります。
タイムトライアルだからと言って、この時は服装を着替えたり、シューズを履き替えもしません。
シューズを履き替えてる人はたくさんいましたが、私は競技場に来た時と同じ体操服と通学靴で走るだけです。
この時、スタート前に他校の人を含め、先輩たちがトラック上でダッシュしているのが印象的でした。
ダッシュの事を「流し」とか「ウインドスプリント」と言ったりもします。
なぜするかというと、試合のスタート直後の走り出しは、位置取りのためダッシュし、一気にスピードを出します。
このスタート直後のダッシュに体を慣らすためにも、レースのスタート直前に「流し」を入れることは一般的です。
※以下動画の冒頭10数秒ですが、各選手が流しをしている様子が分かります↓
このことを知らない私は、「これから走るのにダッシュなんかしてバテないのか?」なんて思いつつ、先輩たちがやってるから真似したくなり、控えめなダッシュを数本行うのです。
以後、スタート前は必ず行うようになった「流し」ですが、私は大体レース前にトラックに入り、100mほどの流しを1往復ほど行います。
しかし、「流し」を知らない人からは心配されるのです。
以前トラックレースを見に来てくれた知り合いに、「スタート前にあんなに走って大丈夫?疲れない?」と言われましたが、陸上競技を始めたころの私も同じ心配をしてたなと、ふと思い出しました。
ウォーミングアップで温まった体では、100mほどの流しでバテることはないのでご安心ください。むしろ、今ではスタート前に流しができないと不安になります。
今回はここまでです。
少々長くなったので、次回の記事で1000mのタイムトライアルについて書きたいと思います。
次の記事↓
ベンチマークは200秒 - ランナーたちの給水所 (runners-aidstation.com): 市内の合同練習会へ