【思い出話】

陸上部への入部

小学校卒業前に出場した駅伝大会では、チームとしての目標には届きませんでしたが、個人順位では市内トップとなることができました。

しかし、長距離走は得意ではあるものの、少年野球をしていたこともあって中学校に入学してからは野球部に入ろうとしていました。

中学校に入学してから陸上部に入部するまでの経緯を書きたいと思います。

部活動への体験入部

小学校卒業後、市内の公立中学校にそのまま進学しました。

中学校になると、校区が広がり、隣地区の小学校の生徒と中学で合流します。

学年の人数は小学校のときより倍の人数となりました。大体1学年250人規模の学校だったと思います。

入学後の案内も一段落した後、担任の先生が言いました。

先生

中学校では原則としてクラブ活動を行ってもらいます。

2週間の体験期間を経て、入部するクラブを決めてください。

部活を決めないといけないことは分かっていましたし、入部するクラブも決めていた私にとっては迷うことはありません。

どこに入部するか決めていない子は、友達同士で体験するクラブを話し合っているようです。

私のクラスには、少年野球で同じチームの子がいたので、放課後一緒に野球部の体験入部に行くことにしました。

野球部への体験入部

野球部の体験には来たものの、あまりボールに触ることはできませんでした。

ボールに触れるタイミングと言えば、上級生が練習している後ろの方に待機し、ボールが転がってきたら投げ返す程度です。基本的には練習を後方から見学するだけでした。

これが体験入部の時だけなら良いのですが、どうやら入部後も1年生はあまりボールを触れないようです。

というのも、公立の中学校なのでグランドの広さが限られているのです。全員が練習するスペースは無く、放課後の部活動時間も限られており、上級生しか本格的な野球の練習ができないのです。

そのため毎年、1年生は雑用で3年生が卒業後、ようやくボールを触れるという流れが出来上がっていました。

正直言って落胆しましたが、1年生ってこんなものなのかな~と思いながら数日野球部の体験をしていました。

そんな野球部の活動が終わって帰ろうとした時、ガタイの良い先生に声をかけられました。

陸上部の先生

陸上部の長距離はやるつもりはないか?

小学校の駅伝大会で1番だった子だよな!!

小学校の駅伝大会で1位だったことを先生は知ってくれていたのです。

先生はさらに「もう野球部に入部することは決まっているのか?一度でも良いから陸上部の体験入部に来てくれ!」
とお誘いの言葉を掛けてくれたのです。

野球部以外に入部する考えはなかったものの、子どもながらに気を遣って「まだ決めた訳ではないので、今度陸上部の体験に行ってみます。」と答えました。

その翌日は、一応陸上部の体験に行ってみました。クラスの陸上部に入部予定の子に声をかけ、活動場所まで連れて行ってもらいました。

陸上部への体験入部

長距離の先生に言われて来たものの、最初は体験入部の生徒全員が、短距離の練習をすることになっていました。

先輩の動きを順番に真似してダッシュしたり、スキップしたり、速く走るための動きを、校庭の直線を使って繰り返します。

私は短距離走も遅いわけでは無いですが、同じ体験入部の1年生で体がデカくめちゃくちゃ速いやつがいたのです。

そういや、去年の小学校の陸上大会で、隣の小学校にデカくて速い子がいたことを思い出しました。

その子が一番速かったですが、他にも足の速い子が集まっており、ダッシュで競い合っていました。

次にスキップをする練習になったのですが、意外にもスキップが上手くできない子が数人いたことに驚きました。

というのも、これまで足の速い子は運動神経が良い、つまり当然スキップもできると私は思い込んでいました。

蹴るタイミングが上手くいかないのか、リズム良くスキップができず、どうしてもぎこちなくなってしまうのです。先輩が必死に教えていました。

スキップができない子も、普通に足が速いので、いろんなタイプの人がいるんだなと気づいた瞬間でした。

そんな陸上部の体験入部が終わり、帰ろうとした時、長距離の先生に会ったのです。

陸上部の先生

体験入部に来てくれてありがとう!

今日は短距離の練習だったが、入部後はぜひ長距離で活動してくれ!

その時は軽く挨拶して帰りましたが、私は翌日から再び野球部の体験入部に行っていました。

やはり、ただ走っているだけよりも野球の方が楽しく、あまりボールに触れなくても野球部へ入部する気持ちは変わらなかったのです。

陸上部への勧誘

後日、野球部の体験練習に参加して帰宅する際、またもや陸上部の先生から声を掛けられました。

陸上部の先生

君の実力なら、長距離ですぐに活躍できるぞ!

陸上部に入部しないか、考え直してくれ!

野球部に再び戻ったこともあって、私は若干の気まずさを感じました。

それでも陸上部の先生は変わらず私に声を掛けてくれたのです。

声を掛けられるとなんだか申し訳ない気持ちになって、再度陸上部の体験入部に行きました。

そこでは前回と同じような短距離の練習内容でした。長距離の練習は、どうやら正式に入部の希望を伝えてから一緒に練習をやるようです。

建前上、陸上部の体験入部に行きましたが、やっぱり翌日には野球部に戻ります。

そして野球部の練習から帰宅する際、再び陸上部の先生に声を掛けられます。

声を掛けられては、また陸上部の体験入部に参加するものの、翌日は再び野球部に戻る。私は体験入部の期間、野球部と陸上部を交互に行ったり来たりしていました。

私が優柔不断な迷っている動きをしていると、勧誘パターンに変化が出てきました。校内で長距離の先輩から声を掛けられるようになったのです。

3年生の長距離部員の先輩から、「長距離に入って一緒に駅伝頑張ろう!」という具合に、校内ですれ違うと声を掛けてくれたのです。

「野球部は1年生は雑用だけど、陸上部はすぐに試合に出れるよ!」

なんて勧誘文句もありながら、誘い続けてくれました。

ここまで声を掛けてもらうと、正直心は揺らいできます。

中学校入学後の環境が変わったタイミングで、急に年上の人から「君の力が必要だ!」的な具合に勧誘を受けること自体は、非常に嬉しかったです。

また、頻繁に声を掛けてくれる先生や、先輩方の長距離に対する熱意をとても感じたのです。

当時の12歳と数か月という短い人生の中、他人からこれほど必要とされた経験は一度もありませんでした。

何よりも大きかったのは、野球部との比較だったかもしれません。

陸上部は私をとても必要としてくれた中で、野球部の新人は上述した通り、練習に深く関われず、雑用が基本という流れが出来上がっていました。

グランド使用の兼ね合いもあり、しょうがないことは分かっていますが、正直いてもいなくても変わらない状態です。

私は、すでに校外の少年野球クラブに所属しており、土日はそちらで活動していました。

野球でも走り込みの練習をしますが、陸上部の長距離に入ることは体力の強化にも繋がると思い、それならば自分を必要としてくれる長距離に入部しようと決意しました。

そして、2週間の体験入部期間が終わり、私は正式に陸上部への入部届を提出したのです。

その後、一緒に野球部に入る予定だった友達には断りを入れ、長距離に入部する友達に次回の長距離の活動内容について教えてもらいました。

このような経緯で、野球を念頭に置きながら長距離を始めることになったわけですが、次第に長距離で結果が出るようになってからは、野球から遠ざかり、長距離ランナーとしての生活にどっぷりハマっていきました。

この時、陸上部に入部していなければ、箱根駅伝もニューイヤー駅伝も走ることは決して無かったと思います。

熱意のある勧誘を続けてくれた中学校陸上部の先生は、私が陸上人生を歩むきっかけを作ってくれた恩師です。

次の記事↓

なぜ長距離走を始めたのか - ランナーたちの給水所 (runners-aidstation.com): 陸上部への入部

-【思い出話】
-, , ,