ランニングは環境を問わず気軽に始められるスポーツとして知られています。
では、部活動で駅伝や長距離走をやる競技者はどんな環境でも強くなれるのかと言われると、そんなことはありません。
駅伝の強豪校であれば環境や設備も整っているでしょうが、地元の公立中学校等に進学する場合は環境が整っているかどうかは学校の立地や環境に大きく影響します。
じゃあ長距離走にとって必要な環境って何なのか?中学生の競技者を意識して書いた記事となります。
中学校から長距離走を始め、箱根駅伝、ニューイヤー駅伝を経験した陸上競技歴15年以上の私が、長距離走に必要な環境について書きたいと思います。
ポイント練習は危険!
「廊下は走るな!」と小学校時代に言われたことはありませんか。
歩行者との接触で怪我をさせる場合があり、走ってる人自身も壁などにぶつかって怪我をする恐れがあります。
走る場所によっては自分も他人も怪我の可能性があり、ランニングは危険な行為と言えるのです。
何よりも、スポーツをする上で一番大切なのは安全です。仕事でもそうですが。
つまり、怪我をしたりさせてしまうリスクが低く、安全に走れる環境が長距離走にとって必要となります。
ここで長距離ランナー競技者の練習サイクルについて少し触れておきます。
日々の練習の中でも、強度の高いポイント練習の日と、強度の低いジョグの日があります。

上記画像は私の中学校時の練習サイクルです。
練習サイクルや練習内容については以下の記事で詳しく書いてますので、ご参照ください。
https://runners-aidstation.com/memory-13/
ジョグは、会話が出来る程度のランニングであり、ペースもゆっくりなので、危険がないわけではありませんが、比較的安全です。
一方で、ポイント練習はスピードを出すため、非常に危険です。
インターバル練習であれば、中学生のペース設定なら1km3分20秒を切るくらいでしょうか。
となれば、50m9秒台であり、全力疾走に近いペースとなります。
この時、他人と接触すればお互い大怪我の危険がありますし、ランナーが急に避けようとする咄嗟の動きで怪我をする恐れもあります。
ポイント練習は競技力向上のために欠かせない大切な練習ですが、環境を間違えば非常に危険です。
つまり、ポイント練習を安全に出来る環境があれば、長距離ランナーにとって良い環境と言えるのです。
長距離走にとって良い環境とは?
具体的にポイント練習を安全に出来る環境について書いていきます。
ぶっちゃけ陸上競技場で練習出来れば1番良いんです。
しかし、そんな環境はなかなかありません。
そもそも近くに競技場が無かったり、競技場の使用にはお金もかかったりで、公立中学校では競技場を使える環境は多くありません。
学校のグラウンドで練習ができれば良いですが、様々な部活動が行われている学校では、グラウンドは生徒で溢れかえっています。
こんなところでポイント練習をすれば、危険なのはもちろん、陸上部が嫌われてしまいそうです…
中にはグラウンドに周回走路のある学校もあるでしょう。
長距離走のインターバル練習では、300m、400m、1000mのインターバル練習をよく行います。
大きなグラウンドなら400m以上の周回距離が取れるかもしれませんが、スピードを出す練習では急カーブはとても危険です。
特に鋭角に曲がる急カーブでは集団で走っていると転倒もしやすく、他の選手も巻き込まれる可能性もあります。
また、集団で走る場合はある程度コースの幅も必要となります。
そう考えると、ポイント練習に適したグラウンドがある学校は多くありません。

となれば、学校周辺に適したコースがあれば良いのです!
しかし、外には外で危険がいっぱいです。
住宅街なんて走っていたら車や人が急に飛び出してきますし、信号があれば止まらなければなりません。
また、あまりにもアップダウンがキツすぎると、筋力アップには効果的ですが、心肺機能の強化が目的であれば不向きです。
コースには、ある程度平坦であることが求められます。
となれば、
- 人や車通りが少ない
- 急なカーブがない
- コース幅が広い
- 交差点や信号などがない
- ある程度平坦なコース
以上の環境が揃っているコースがあれば、長距離走向きの良い環境です。なかなか難しいですね…
こんな場所なら走りやすい!
私は昔、人口が多ければ多いほどその地区の競技レベルは高いだろうと思っていました。
もちろん、正解ではあります。国家レベルでみても、人口の多い国は競技レベルも高いです。
これを日本に当てはめると、東京が1番強いはずですが、現実はそうではありません。
昔はなんでかなと思ってましたが、東京は人が多すぎて走れる環境がなかなかありません。
都内の実業団や大学は陸上トラックで練習できたりしますが、中学・高校では頻繁に使えるわけではありません。
都内を歩いていると、ビル群の中に囲まれた小さな校庭の中学校や高校を見つけます。
都会の学校は羨ましいと感じつつも、この学校は長距離や駅伝はやって無いのかな、と私は思ってしまいます…
逆にド田舎なら走り放題です!!
信号も無ければ人も車もありません。
しかし、こんなところでは学校の生徒数が少なそうで、駅伝メンバーを組むのに苦労しそうです…
バランスが難しいですね。
強豪校なら辺鄙な場所でも優秀な選手が集まりますが、そうでなければ選手はなかなか集まりません。
じゃあどんなところが良いのか?
個人的に良いと思うのが、そこそこ都市部の学校であり、かつ学校の近くに大きな公園や河川敷があるのが走りやすいと思います!

大きな公園ならランニングコースがある場合が多く、ポイント練習も難なくできますし、河川敷は平地で走りやすい場所も多いです。
その他にも車通りの少ない道路が学校近くにあれば走りやすいですね!
私はこんな目で道路やコースを見ることが多く、ポイント練習に適した良いコースを見つけると、「ここは走りやすそう」とか「あのアップダウン邪魔だな。」とか考えてしまいます。
これも職業病でしょうか。
私の育った中学校は
では私の中学校はどんな環境だったのか。
実は、とても走るのに適した学校だったんです!!
私の住んでいたところは、山を切り開いた住宅地となっており、住宅街の端っこに中学校はありました。
つまり、学校のすぐ裏には山が広がっていたのです。
当時、全校生徒は700人以上おり、市内の中学校では一番生徒数もいたんじゃないかと思います。
ジョグの日は、基本的に校内のグラウンドにあるランニングコースで走りましたが、ポイント練習となると学校のすぐ裏の山へ行っては走っていました。
裏山のコースは、アスファルトで舗装されており、車通りも少ない一本道で、片道1000mならほぼアップダウンの無いコースを取ることができました。
今思えば、こんな環境なかなか無いと思います。
その道は山奥へと続いており、適度なアップダウンもあるため、ロングジョグにも最適なコースとなっていました。
陸上部入部後初練習はこのコースでした。(以下の記事をご参照ください。)
https://runners-aidstation.com/memory-5/
しかも山を切り開いた住宅地ということもあって、起伏がある場所も多く、坂ダッシュもやり放題でした!
私は上り坂が非常に苦手でホントに嫌でしたが、短距離選手の中には良い感じの上り坂を見ると、無性にダッシュしたくなる変態がいたりするんですよね。
市内には陸上競技場もあったので、定期的に陸上競技場で練習をすることもできました。
今思うと、非常に恵まれた環境で走ることが出来たのだと感じます。
最後に
ポイント練習ができる環境は大切だと書いてきましたが、それだけでは無いと感じることがあります。
極端に北や南に行くと、気候の問題も出てきます。
北海道や豪雪地帯は、冬場になると走るどころじゃなくなります。
沖縄は夏場めちゃくちゃ暑いわけでは無いですが、涼しい日が少ないと練習に影響も出ます。
台風も多く、雨風の強い日が多ければ練習も予定通りに進めることも難しいかもしれません。
北海道の選手で、雪の影響でなかなか練習が出来ず、春先のトラックシーズンに影響するなんて選手の話も聞いたりします。
また、日本の夏は高温多湿で、走るには危険な日もありますよね。
夏場の天気予報で「屋外の運動は控えてください!」と言っている横で、走りに行くなんて日もよくありました。この時は走り出すのがホント憂鬱になります…
何でもかんでも環境のせいにしてはいけませんが、やはり環境は良いに越したことはないですね。